平屋建て(1階建て)と2階建ての住宅の違いとは?

平屋建てと2階建てでは、同じ面積でも様々な違いが生じます。

基本的には平屋建てのメリットが2階建てのデメリットになり、反対もしかりです。

その違いをまとめてみました。

メリット・デメリットだけを最後のまとめに集約しているので、早く結論が知りたい方はまとめまで飛ばしてください!

階段

POINT
平屋建て住宅のメリット:階段がない
2階建て住宅のデメリット:階段の上り下りが必要

平屋建ての大きな特徴は階段がないことです。

階段は、高さの異なるフロアを人が移動できるとても優れた性質を持っているものですが、階段を行ったり来たりする生活は、大変です。

特にバリアフリーの観点からみると、階段がないのは平屋建ての大きなメリットになります。

高齢の方と一緒に暮らす予定だったり、これからずっとこの家に住み続けたいという考えで家づくりをすすめるとなると、階段の上り下りは極力ない方が理想です。

実際に高齢になると、階段を使う頻度も下がり、ほとんど1階で過ごすようになります。

そのため、平屋建てで計画しておくと使えない空間がでないので、永く無駄なく空間を使い続けることができます。

また、階段のスペースが必要でないため、その分他の用途に使うことができます。

直線的な階段だと、約1.5畳、回り階段だと約2畳のスペースを必要とするので、もしこのスペースが別の用途で使える場合、しっかりと高さの取れる収納やスタディースペース、書斎を追加したり、トイレや他の部屋を広くするといったことが可能です。

建築費用

POINT
平屋建て住宅のメリット:建築費用が2階建てに比べて安い
2階建て住宅のデメリット:建築費用が平屋建てに比べて高い

建築は同じ面積でも階数が多くなるほど建築コストが上がります。

たとえば、延べ床面30坪平屋建て住宅と延べ床面30坪2階建て住宅では、基本的に平屋建ての方が安く建てることができます。

平屋建ての場合、1階の空間の上に乗っているのは屋根ですが、2階建ての場合、1階の空間の上に乗っているのは2階部分+屋根となりますので、屋根だけの平屋よりも重量の重いものが乗っている状態となります。

そのため1階部分はその重量に耐えることのできる強さを余分に持たなければなりません。

その構造を強くするために、より多くの材料が必要とるので、階数の多い建物はコストが上がってしまうのです。

建築費用を比較した場合、何倍にもなる訳ではありませんが、経済的には平屋住宅の方がお得に建てることができます。

空間の広がり

POINT
平屋建て住宅のデメリット:ワンフロアの広がりがある
2階建て住宅のメリット:面積が上下階で分離される

同じ延べ床面積でも、平屋建ての場合はワンフロアで空間を作ることができますが、2階建ての場合は面積が半分ずつに分割されます。

そのため、平屋建て住宅の方が広々とした空間構成が可能になります。

吹き抜け

POINT
平屋建て住宅のデメリット:抜き抜けがない
2階建て住宅のメリット:吹き抜けや立体空間構成wを楽しめる

ロフト空間などがない場合、平屋には吹き抜けがありません。

2階建てに必ずあるわけではありませんが、吹き抜けは複数階ある建物のメリットです。

吹き抜け上では、天井高さが2階分あるため、一般的には5メートル程度になります。

そのため、体感ではとても広々とした空間となります。

また、立体空間構成は平屋では味わえない面白さがあります。

高い天井の場所の方がクリエイティブな発想が生まれやすいなどと言われているので、高い天井がお好みの場合は検討の余地があるかもしれません。

もちろん平屋で高天井にすることもできますが、5メートル程度の天井高さを確保するとなると、空間構成やコストコントロールを工夫しなければなりません。

必要な敷地面積

POINT
平屋建て住宅のデメリット:広い敷地面積が必要・郊外になりがち
2階建て住宅のメリット:比較的小さな敷地面積で良い・立地の希望を叶えやすい

平屋建てを建てるには、それ相応の敷地の広さが必要となってきます。

当たり前ですが、2階建て住宅を建てるよりも広い敷地が必要となってきます。

そのため土地から購入を考えている人にとって、平屋建てを建てようとすると土地購入代金が多くかかります。

では、平屋建て実際にどれくらいの敷地面積が必要なのかを、仮に延べ床面積30坪の広さを持つ家を建てたい場合を例に計算してみましょう。

計算するには、建ぺい率と容積率の違いに気をつける必要があります。

建ぺい率とは、敷地の面積に対してどれくらいの面積を使って建築しているかどうかです。

建ぺい率50%の場合、100㎡の敷地に対して、50㎡分しか敷地の面積を使ってはいけないという決まりです。

また、容積率とは複数階ある場合は全ての階の面積を足したものが敷地面積に対してどれくらいかです。

容積率150%の場合、100㎡の敷地に対して、150㎡分しか延べ床面積をとれないので、それを超えて家を大きくすることはできません。

※今回は平屋建てのため容積率は関係ありませんが。

この建ぺい率と容積率は場所によって決められた数値が異なります。

例えば、新宿や渋谷といった地域は建ぺい率や容積率が高く設定されているので、大きな建築を建てることができます。

反対に、郊外のローカル線しか通っていないような地域ですと、そこまで密集して建てものを建てることは推奨されていないため、建ぺい率や容積率は低く設定されています。

街中によくある建ぺい率60%・容積率200%の地域の場合

必要面積=(希望の延べ床面積)÷(建ぺい率)

30坪(希望の延べ床面積)÷0.6(建ぺい率)=50坪(必要面積)

となり、50坪が必要となります。

郊外によくある建ぺい率30%・容積率50%の地域の場合

必要面積=(希望の延べ床面積)÷(建ぺい率)

30坪(希望の延べ床面積)÷0.3(建ぺい率)=100坪(必要面積)

となり、100坪が必要となります。

街中だと建ぺい率が高いので、郊外よりは少ない敷地面積で建築可能ですが、街中の坪単価はとてつもなく高いです。

そのため、おそらくそれほどの敷地を用意することが難しい人が多いです。

現実的に考えると、平屋を建てるとなるとやはり郊外になってくるのではないでしょうか。

とはいっても、2階建てなら街中でも家を建てることができるかどうかと言われると、そうとも限りません。どれくらいの立地を求めているかにもよりますが、繁華街に近く、駅にも近いような場所では3階建てが多いのが現状です。

それでも、住めるだけすごいと言わざるを得ないですね。

眺望

POINT
平屋建て住宅のデメリット:眺望がせ制限されがち
2階建て住宅のメリット:比較的眺望が期待しやすい

眺望を考えると、2階建ての方が、平屋建て住宅よりも高い視点から眺めることができるので、眺望が期待しやすいです。

実際接客していても、家づくりに望むことの中で、窓から景色が見えるかどうかという点を気にする人が多いです。

立地にもよりますが、2階にバルコニーを設けると、1階よりもより遠くを見渡すことが可能です。

また、周りに平屋が多い場合は自邸が2階建てなら眺望も有利になります。

2階LDKでリビング続きのバルコニーを設けた家は、人気の間取りの一つです!

プライバシーの確保

POINT
平屋建て住宅のデメリット:プライバシーを確保しにくい場合がある
2階建て住宅のメリット:比較的プライバシーを確保しやすい

2階部分は1階部分よりもプライバシーを確保しやすいです。

その理由は、2階部分道路との高低差により目線が合いにくく、人通りから心理的に距離を取れるからです。

一階部分はどうしても、人通りが気になりがちなため、思いっきり寛ぐことが難しい場合があります。

人通りが多い道に接している敷地などでは、2階LDKにするとで、接道の人通りを気にすることなく寛ぐことができる空間を作ることができます。

騒音

POINT
平屋建て住宅のデメリット:騒音が気になる場合がある
2階建て住宅のメリット:比較的騒音が気になりにくい

プライバシーにも似ていますが、2階部分の方が一階部分よりも多少道からの音が聞こえにくいです。

例えば、道ゆく人の話し声だったり、よく気にされることが多いのが、車の通る音です。

幹線道路沿いなど、交通量の多い道に面している場合は、くつろぎたい空間を2階に持っていくと良いです。

庭やガレージの確保

POINT
平屋建て住宅のデメリット:広い敷地面積が必要
2階建て住宅のメリット:庭やガレージを作りやすい

街中でない限り、一般的な大きさで家を建てるとそれほど敷地ギリギリになることも珍しいですが、広いお庭でガーデニングを楽しみたかったり、お客さん用の駐車スペースを広く確保したいという条件を満たしたい場合は、あえて2階建てにして敷地を広く使う方法もあります。

アウトドアがお好きな人は、アウトドア用品の置き場問題が発生するので、意外とそれを考えながら家づくりをしていく必要があります。

もし、大きな屋根付きガレージを設けたり、倉庫を設置したいとなれば、これらも建ぺい率に入ってしまうので、敷地の使い方には注意です。

まとめ

平屋建てのメリット

階段での上り下りがない

建築費用が安い

空間の広がりがある

平屋建てのデメリット

必要な敷地面積を確保するのが大変・郊外になりやすい

遠くの眺望が期待しにくい

音がうるさい

庭やガレージを作る敷地面積を確保するのが大変

吹き抜けや立体空間構成を味わえない

2階建てのメリット

必要な敷地面積を比較的確保しやすい・立地を選びやすい

眺望が期待しやすい

プライバシーを確保しやすい

騒音が気になりにくい

庭やガレージに敷地を使いやすい

吹き抜けや立体空間構成を味わえる

2階建てのデメリット

階段での上り下りが必要

建築コストが高い

空間が上下階で分離される